sutekidaneの日記

愛知県の草花のスケッチと、虫や鳥など生き物のおもしろい話です。

エミータスケッチ48/ザクロ/鬼子母神

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ザクロの赤い花が散って、実がなる頃となりました。

 

子どもの頃、ザクロは“どこを割っても赤い実が出てくる不思議な果物”だと思いながら、ひとつぶひとつぶ食べたものです。

たいしておいしい果物ではなかったように記憶しています。

 

ザクロについては味のことより、鬼子母神の民話を聞き、「ザクロは人間の味がする」というのがとても怖かったです。

 

鬼子母神の民話>

鬼子母神は仏教に登場する女の神様。

自分の子育ての体力をつけるため、人間の子どもをさらって食べていた。

それを憂えたお釈迦様が、鬼子母神の子どもを隠した。

悲観にくれる鬼子母神にお釈迦様は「自分の子どもがいなくなる悲しみがわかったなら、もう人間の子どもをさらって食べてはいけない。」

とさとし、代わりにザクロを食べるようにすすめた。

 

どうも「ザクロを食べるように」というのは日本で広まった俗説らしいですがね。

 

私は子ども心にこの話がとても怖くて、ザクロを食べなくなりました。

「人間の味」なんてねえ。

 

そして

 

月日ははらはらと流れ

 

大人になりました。

 

大人になって“ザクロジュース“なるものの存在を知りました。健康にもいいおいしいジュース、なんて本当だろうか?

飲んでみましたが、あまり美味しくありませんでした。(ごめんなさい🙇‍♀️)

 

しかしヨーロッパではザクロジュースがポピュラーだと聞いて、ちょっとその味に期待しました。

ローマの市場で”Melograno“という名前でザクロジュース売りが🥤いたので飲んでみました。

ザクロをいくつも搾り器で絞って、コップになみなみと300ccほど。

4ユーロ(560円くらい)でした。

味は甘みが少なく、エグミがあって、飲み残してしまいました。

 

ザクロは味わわずに花や実を愛でるのがいい、これが私の結論です。