sutekidaneの日記

愛知県の草花のスケッチと、虫や鳥など生き物のおもしろい話です。

エミータS.241/ロウバイ(蝋梅)

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寒さ真っ只中の1月下旬に、ロウバイは他の樹木にさきがけて花を咲かせます。

 

ロウバイは梅の仲間ではないのにロウ梅、というわけは

臘月(ろうげつ)(旧暦12月)に梅に似た花を咲かせるからロウバイ、とか

花びらが蜜蝋(みつろう)のような色と質感だからロウバイ、とか

諸説あるようです。

 

昨日は春のような陽気でした。いつもと違う道をウォーキングしていたら、あちこちでロウバイが咲いていました。

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たしかに、ロウのようにツヤがあって清々しい香りです。

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芥川龍之介はこの花をこよなく愛したそうで、ロウバイの句をいくつか詠んでいます。それを知ってから、ロウバイを見るたびに芥川を思います。

 

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枝にある黒いものがわかるでしょうか。

調べると「壺状の偽果に種ができる」とあります。

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庭先にロウバイが咲いていたお宅の方と話をしたら、「この種が落ちて、そこから新しい芽が出て育ってきてね。わりと簡単に育つねえ」とのことでした。

 

ロウバイが萎んできたら、今度は本当の梅の季節です。梅は名所が各地にあります。待ち遠しいですね。