sutekidaneの日記

愛知県の草花のスケッチと、虫や鳥など生き物のおもしろい話です。

エミータS.269/オトメツバキ

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帰宅したら玄関ドアの外に美しいプレゼントが置かれていてびっくり‼️

 

立派な椿の枝が3枝置かれていました。

まるで新見南吉の「ごんぎつね」のゴンが兵十に栗や野菜を置いていったように。

栗でもシメジでもなく、美しい乙女椿。枝ぶりも立派です。

 

実はご近所の方(80代男性)が「綺麗な花だから絵を描くのにいいよ」と持ってきてくださったのです。

だから、いつもより心を込めて描きました。

 

乙女椿は淡いピンクの花弁の重なりが美しい花です。千重咲きといって花弁が多く重なって咲き、花芯がありません。普通の椿なら中心に見えるシベが見えないのです。

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咲き終わると花が丸ごとぽとりと落ちます。

乙女椿という名前も素敵ですし👍

重なった花びらも素敵ですし👍

春の訪れを知らせる花としても素敵👍

 

椿の中で一番好きな種類です。

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花が清楚な感じなので乙女椿と名付けられたのでしょうが、「お止め椿」が転じてオトメツバキになったという説もあります。

 

江戸時代に、あまりにもこの花が美しいので、他の藩へ持ち出すのを禁止したことから、「お止めの椿」と呼ばれ乙女椿になったということです。

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江戸時代にはそんなことがあったのか、と思っていたら、

みをつくし料理帖5「小夜しぐれ」

           (高田 郁)     

に同じような話が出てきました。

料理人“みを”.が白魚を調理する場面で

みをが白魚についてこう言います。

「白魚といえば決して安い魚ではないけれど(今は望めば食べることができるけれど)昔は御留魚(おとめうお)➖➖家康公の好物ゆえに、他に出回ることはなかったのだとか」

 

おお、これって乙女椿と同じじゃね(↑)

びっくりしました。

椿と白魚の他にもお止め○○があったかもしれませんね。お止めウナギとかお止めリンゴとかお止めカエル🐸とか(^^)

真面目な話、藩の特産品を守ろうとしていたのかな、と思います。

 

 

澪つくし料理帖(高田郁)は人の優しさが溢れてるような本で愛読してます。

 

昨日は原田マハの「旅屋おかえり」を読みました。 (集英社

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旅番組をレギュラーで持つタレント、丘えりか(おかえり)が旅番組を干されてしまいます。そこで旅代理人になって、旅に行けない人の依頼で旅をする話です。

 

ピンチが次々出現しても乗り越えて、読者をほのぼのさせる物語でした。

 

このところ、女性作家の本を読むことが続いています。原田マハさんは「ぐんちゃんのブログ」でオススメの作家だと紹介されていたので読んでみました。

 

「ライオンのおやつ」の小川 糸さんに似た作風で、心が癒される本でした。