レスリング女子53キロ級金メダルの向田真優さんは、オリンピック前からコーチであり婚約者でもある志士地さんと生活していましたが、結婚届を出さずにいました。そのことについて志士地さんは
「『育てたのは家族』ですから“向田真優”という名での金メダルにこだわり、婚姻届を出すのは東京五輪後と決めていました」と言っています。
オリンピックが終わってから結婚して姓を変えようと思っていたんですね。
私と反対だ、と思いました。
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私のずっと前のことを思い出しました。
私は就職と結婚が近いとわかっていたので、就職してみんなに覚えてもらった名前がすぐ変わるのは嫌だと思いました。
それで結婚してから就職しました。これなら途中で姓が変わりません。
職場のみんなの前に、転勤して来た人や新入りが並んで自己紹介をしました。
私は結婚したてで新しい姓に慣れていなかったので『◯◯(旧姓)エミータ』です」と言ってしまいました。
名簿一覧を見て司会をしていた上司が間違いに気付いてクスッと笑ったのがわかりました。
でも何人も自己紹介する中で新入りで末席の私ですから、みんなは気が付かなかったようです。
私には忘れられない思い出になりました。
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結婚する時はまだお金がなくて(就職前ですからね)、なるべくお金のかからない式を考えました。
そして、せめて衣装だけでも自分で作ろうと思いました。
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ウエディングドレスは、たまたま文化出版社の「装苑」に載っていたのを見つけ、自分で手作りしました。ごくシンプルなものです。知人がレース風(全然レースではない)の布をプレゼントしてくれたので、ベルトとカフス用の白いサテンを買っただけで済みました。
背中のコンシールファスナーが上手く付けられず、脱ぎ着が難しいドレスになってしまいました。手芸名人ブロガーのそらさん、笑わないで〜(^^)
後は借り物のオンパレードです。
真珠のネックレスは母のもの、白いハイヒールは姉のもの、白い手袋も誰かに借りました。
ベールは親戚の美容師さんが貸してくれました。お化粧もしてくれました。ちなみに私はそれまで運動三昧だったので顔は日焼けで真っ黒で、お化粧は苦労したそうです。
ブーケは造花作りが趣味の友人が新郎の胸ポケットの花とともに作ってくれました。
馬子にも衣装とは全くこのことで、すてきな花嫁の出来上がり(自分で言うか!)