「日日是好日」の映画を観ました。
ブロガーそらさんが「いい映画です。今ならアマゾンで観られます」と書いてあったことがきっかけです。
私の知らないお茶の世界をえがいた映画ですが、大ヒットした作品だったのは知っていたので、まあ観てみようかなと思って。
出演はお茶の先生に樹木希林さん、
主人公の典子に黒木華さん、
その従姉妹に多部未華子さん。
多部未華子さんは、ブロガーずかともさんがファンで、たびたびブログに名前が出てくるので馴染んでいます。可愛いです。
前述したように私はお茶の知識ゼロですが、ブロガー扇さんの詳しいお茶日記や、ブロガーほほあんさんの茶道具についての記事で少し覗かせてもらってます。お茶に付くお菓子はブロガーぐんちゃんさんによる重田菓子店の美しい菓子をたびたび見せてもらっています。
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映画を見終わった後、心が洗われたようでした。
こういうところが↓よかった。
・お茶の世界ってこんなに深いものだったのか
・着物っていいなあ(これもブロガーほほあんさんの着物コーディネート記事を頭に浮かべながら観ました)
・日本の四季や自然はなんて美しいんだ。
春の花たち、夏の夕立、秋の紅葉、
冬の雪景色、花々・・・
ああ、いい映画を観たなあと思いました。薦めてくれたそらさんに感謝でした。
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そして1か月ほどたった今、この本を読みました。
「 青嵐(せいらん)の庭にすわる
『日日是好日』物語 」
( 森下 典子 )
今回書きたいのはこの本のことです。
映画「日日是好日」制作に参加した森下典子さんがその経過を書いた本です。
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映画は森下さんが茶道教室に通った25年間を著したエッセイを映画化したものでした。
黒木華さん演じる典子は森下典子さん本人のことで、樹木希林さん演じるお茶の先生は森下さんの実際の先生がモデルになっていました。
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撮影は横浜市内にある一軒家に茶室を増築して、炉を作り、本物の茶道具を運び入れ、茶庭を作り、季節の木々を植え・・・
しかし、なんと、監督、プロデューサー、スタッフ、俳優たち全ての人たちが茶道の知識がないというのです。それでどうやって茶道の映画が作れるのでしょうか?
そこで監督始めスタッフたちや俳優もお茶をマスターすべく、勉強と特訓を続けたそうです。もちろん樹木希林さんも。
そして主人公のモデルとなった作家の森下典子さんが映画作りに加わることになりました。
撮影現場でひとつひとつの稽古場面をチェックするのが仕事です。
お茶道具や床の間の花や掛け軸、お菓子や茶庭のチェックもあります。間違ってはいけないと緊張の連続だったそうです。
映画をつくるという計画のスタートから、映画を撮影して公開までの一部始終を書いたエッセイがこの本です。
私は映画を観た後でこの本を読んだので、読むとその場面が目に浮かび、映画作りの苦労がわかりました。
わずか1ヶ月間で1年の四季を撮影したというのですが、映像に不自然さはありませんでした。
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映画作りには全くの素人の森下さんが、スタッフとして参加して驚いたエピソードがいくつも書かれていて面白いです。
たとえば ↓
🌸 バン2台分にもなった茶道具は価値のあるものばかりで、ある茶碗が300万円と聞いてスタッフたちが触るのを嫌がった とか
🌸 庭のつくばいに掛けた柄杓が何かおかしい。「いやだ、あれは神社の柄杓だ」。茶道のものは底が深い特別なものだそうです。急いで茶道具屋へ買いに走った とか
🌸 撮影は時間との勝負で、1日延びるごとに製作費が200万円余計にかかる
などなど
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映像に映らないものも全て本物を揃える(一部造花はあったそう)という大森監督という人はすごいな、と思いました。
大森立嗣(たつし)監督は麿赤兒(まろあかじ)さんの長男で、弟は俳優の大森南朋さんです。大森南朋さんは朝ドラ「ちむどんどん」で主人公の父親役を演じ、今は遺影になっていますね。
樹木希林さんは10月の映画公開を直前にした9月半ばに全身のがんでなくなりました。
この本には樹木さんのことがたくさん書かれています。偉大な俳優で、みんなから愛された俳優だったなあとあらためて思いました。
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映画を観ていない人はこの本を読んでもピンとこないかもしれません。
映画を観た人には必読の本です。
そして私は森下典子さんのファンになりました。