sutekidaneの日記

愛知県の草花のスケッチと、虫や鳥など生き物のおもしろい話です。

エミータS.529/過酷ファッションショー

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私は3年ほど前から農作業をすることになり,ワークマンで服などを買い始めました。

洗濯しても型崩れしないし、夏は着ていても涼しく乾きも速く機能的。この機能でこの値段?と何度も思いました。

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(3年間畑で過酷な扱いをした980円の靴。汚れ以外は機能的に問題なしです)

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          (長靴・帽子)

 

そんな時、図書館で読む本を物色していてこの本を見つけました。

からして面白そう。

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★ 目次(↓)だけ見ても興味深々。

・ ワークマンを変えた男

・ ニトリユニクロを目指せ

・ 大躍進の裏に「データ経営」あり

・ ものづくりは売価から決める

・ ファンの辛辣な文句は全部飲む

・ 過酷ファッションショーの舞台裏

・ 5年で目標全達成

・ コロナで見えたワークマンの強さ

 

ニトリユニクロを目指せ

ワークマンはもともとワークするマン、働く人の作業着ですから,機能的には優れているわけです。

でも一般の人にも買ってもらうにはデザインが良くない。

専務の土屋さんは職場で背広をやめて(1人だけ)ワークマンの製品で24時間毎日過ごした。下着から上着まで全部ワークマン。奥さんからは「せめて外出時は普通の服を着て」。娘さんからは「お父さん,ダサイ」と言われる。それでも毎日ワークマンを着て仕事をしていると,社内にポチポチと同調者がでて広まっていった。

すると「職場ではいいが、社外で着るのは恥ずかしい」という生の声が出てきた。

そこで機能面はいいのだから,大胆にデザイン面を良くしていこうとなった。

ユニクロを目指せ」ということですね。デザインを改良し、やがて職人だけでなく一般人も買うようになってきた。

 

★ さて、そうしたことで商品は良くなっていったのに、売り上げは3%、4%しか伸びない。

これはたぶん売り方が悪いんじゃないかと、今度は売り方を100%変えることにした。

作業服を平台に並べるワークマン本来の並べ方から、マネキンに着せアウトドアショップのようにした。店名も『ワークマン』から『ワークマンプラス』に変えた。

そこからワークマンは怒涛の進撃を始める。売り上げは前年比154%に。

 

しかし、です。

★ 『ワークマンプラス』を見て、これはワークマンがカジュアルウェアの新ブランドを開発して「ワークマンプラス」という全く新しい店をオープンしたんだ、と誰もが思いました。私もそう思った。

しかし,そうではなかったのです。

並んでいる商品は全て既存のワークマンで扱っているアイテムなんです。

つまり「ワークマン」と「ワークマンプラス」は同じ商品を扱う「同一店」だったのです。

 

でもそれだけで売り上げは爆発しました。商品を変えずに売り方を変えただけで2倍の売り上げに。ワークマン女子という言葉もできました。

 

★ 全国で「ワークマン」店ではなく「ワークマンプラス」店が増えていき更に売り上げを伸ばしています。

私が住む市にもワークマンプラス店ができました。今日は新聞にワークマン女子の広告が入っていました。ユニクロみたいです。

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★ 面白かったのは「過酷ファッションショー」です。TVの報道でその様子を見てぶっ飛びました。すごく面白かったです。

本から紹介しますね。

➖「ワークマンプラス」の開業からちょうど1年がたった2019年9月5日、ワークマンは東京・新宿のルミネゼロを貸し切り,秋冬の新作発表会を開いた。ただの発表会ではない。「過酷ファッションショー」という名の、サブタイトルがついていた。

幕開けは穏やかだった。過酷とは名ばかりの、ごく普通のファッションショーが繰り広げられた後,商品説明会へと移った。

このまま終わってしまうのか。そう思った矢先だった。照明が薄暗く変わり,場内は“天変地異”に見舞われた。視界を遮るほどの濃霧,容赦なく襲いかかる風,土砂降りの雨、季節外れの雪。

悪天候にもひるむことなく,ランウェイを進むモデルたち。中央にはなぜか雲梯が置かれ,果敢にぶら下った男性モデルは、あまりの雨の強さに思わず手を滑らせた。

実は,舞台裏に暴風を吐き出すブロアーや降水機、降雪機を持ち込み,考え得る限りの荒天を再現してしていたのだ。

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過酷な環境に強いワークマンを、目に見える形で発信した、実にユニークな試みだった。➖

* このショーの元になったのはTBSの番組 “SASUKE”

* ワークマンのカタログでは、防風,防寒,坊滑,撥水といった機能をうたっていたので、それを試せるショーをしようと企画したそうです。

* レポーターはワークマンの服を着ているので大丈夫でしたが、カメラマンはびしょ濡れになりながら撮りました。

 

この本は2020年6月に出版されたもの。

今は2022年9月。

この2年間にワークマンはさらなる変化をとげているでしょう。本の続編を出して欲しい。

ワークマン製品のファンの一人として、これからもこの会社の行方を見守って行きたいと思います。