sutekidaneの日記

愛知県の草花のスケッチと、虫や鳥など生き物のおもしろい話です。

エミータS.554/大垣市❷箏の音を聴くブラームス(実話)の絵

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岐阜県大垣市へ行った本来の目的は、和菓子店ではなく大垣市守屋多々志美術館です。

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守屋多々志さん(1912〜2003)は大垣市出身で院展を中心に活躍し、2001年に文化勲章を受章した日本画家です。

 

守屋さんは本業の日本画の他にも、17歳の時から毎日欠かさず絵日記を続け、生涯で25,000枚のスケッチを残し、91歳で亡くなられました。

 

89歳の時、「あなたも絵日記を描いたらいかが?」と出された本がこれ(↓)

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私がスケッチするきっかけを作ってくれた本です。いい本に出会えました。

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守屋さんの死後にそれらのスケッチをまとめて出版された本がこの3冊(↓)

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私も買って、スケッチする時のお手本にしています。

 

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この守屋多々志美術館はこじんまりした美術館ですが、3,000点を超える作品と資料を2か月ごとに入れ替えたり、子ども対象の企画をしたりしている活気ある美術館です。

その子ども向けのパンフレットに楽しいものを見つけました。

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【作ってみよう!紙工作立版古

          (たてばんこ) 】

<ウィーンに六段の調

 (ブラームスと戸田伯爵極子夫人)  >

守屋先生が、生まれた大垣の最後の藩主氏共公の夫人の極子(きわこ)と作曲家ヨハネス・ブラームスを、明治23年オーストリアの都ウィーンで本当にあった話をもとに、平成4年に描いた作品です。

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紫のドレスを着た夫人が箏で「六段」の曲を演奏し、黒いソファーに座ったブラームスが楽譜と鉛筆を手に熱心に聴いています。

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印刷された部分(夫人、ブラームス、屏風、香炉)を切り取って立体にする子ども用の工作です。私も作ってみました。

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美術館のこういう子どものための活動を通して、未来の日本画家が生まれるかもしれませんね。