「溶ける再びーーそして会社も失った」
井川意高 (大王製紙前会長)
➖井川意高は大王製紙の会長を務めていた2010年に関係会社から借り入れた106億8000万円をカジノで散財し、東京地検に特別背任で逮捕され3年2ヶ月服役した。
服役中に「溶ける」を出版。ベストセラーに。
出所後、再びカジノへ通い、その後会社のクーデターで大王製紙を追い出される。
この本「溶ける再び」はそのことを書いたもので2冊目というわけです。
感動も何もありません。なんでこんな本を読んだんだろう。ただの興味本意でしょうか。
本の後半でクーデターのあらましと会社を追われた恨みつらみが書かれていました。
はあ〜、この人は自分の行為によって迷惑を被った人達への謝罪の気持ちはなかったんだろうか、と嫌な気持ちになりました。
井川さん、勘違いしてませんか。
会社は公器です。自分のものではありませんよ。会社のお金は社長や会長が自由に使っていいものではない。
会社はまず従業員、取引先、株主を守らねば。最後に来るのが井川さん本人なんですよ。それがわからないあなたは会社の役職に就いてはいけない人だ。
読後感がよくなかった。
🌻 🌻 🌻
「イクメンと呼ばないで」 うめ
➖漫画家夫婦による子育て漫画。
見やすい絵と内容で「溶ける 再び」読後のいやーな気分をうんと和らげてくれました。よかった。“うめ”のファンになりました。
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「ぼくはナチにさらわれた」
アロイズイ・トヴァルデッキ
➖第二次大戦中、優秀なドイツ人を増やすためにヒトラーが考え作られた秘密組織「レーベンスボルン(生命の泉)」に関する実話。
ヒトラーから作戦の全権を委任されたヒムラーは「遺伝的に優れた」女性に親衛隊員の子どもを組織的に産ませる一方で
周辺国から金髪碧眼の子ども約50万人を誘拐して施設で“ドイツ化”した後、ドイツ家庭の養子とした。
この本は4歳の時にポーランドから拉致された被害者が綴る手紙18通が、写真と共に載せられています。幼児時代から成人時代まで。
ナチが誘拐した子どもが50万人?!!
今、ロシアがウクライナの子どもを拉致してロシア化しようとしています。2万人にのぼるそうです。その2万人にも驚きましたが、ナチは50万人!規模が違いますね。
そのひとりひとりがこの少年のように苦しんだんだと思うとやりきれない思いがしました。
北朝鮮に拉致されたままの横田めぐみさんのことも頭をよぎりました。