クルクマの絵と、今、のびやかに飛び回っているツバメたちの話です。
クルクマは別名ウコン。
主に切り花で出回っていますね。花の色が美しく、長くもつからでしょうか。
でもトロピカルな花びらのように見える部分は実は苞(ほう)。苞の間に小さくあるのが花です。
<夏鳥のツバメたち>
暑さが少しだけ和らぐ夕方に家庭菜園へ行きます。畑にはこのウコンも植えてあります。
風にうたれながら椅子に座っていると、ツバメがよく飛んでいます。春に巣で生まれヒナになりかわいかった子ツバメも、この頃は一人前にとんでいます。
素速い飛び方と燕尾型の長い尾がカッコいいです。
ツバメが軒下に巣を作るのは、外敵からヒナを守るためとのことですね。
でもカラスに巣が襲われている場面を何度か見たことがあります。
どうしようもなく、ただただ心が痛みます。自然は厳しいです。
子どもの頃に絵本で見られたことと思います。
王子の像とツバメが、自らを犠牲にして貧しい人々を救うと言う話です。
王子の全身は金箔に包まれ、剣の飾りには赤いルビーが、両目には青いサファイアが輝いていたのに、それらをひとつづつ剥がして、貧しい人々に与えていくのです。
動けない王子に代わってツバメは届けに行く。両目を取る場面では「ええっ?」
と悲しくなったのを覚えています。
ツバメは夏鳥ですから、秋にはエジプトへ旅に出なければいけないけど、旅を中止して、王子のために尽くして死ぬんですね。
子どもの頃この話を読んで、貧しい人々のために自分を犠牲にして死んでいく王子とツバメが、どうして「幸福」なんだろう?と理解できませんでした。
年齢を経た今となって、微笑みを浮かべて死んでいった王子とツバメの気持ちがわかるようになりました。
話がそれましたが、今たくさん飛んでいるツバメたちも秋には南半球へ渡っていくのですね。
今のうちに、ツバメのカッコいいかわいい姿をしっかり見ておこうと思っている私です。