いつか新聞の投書欄に「おばあさんの本はたくさん出版されているけど、おじいさんの本はない」というのがありました。私も常々そう感じていました。
いつも自分の行く末を考えながらおばあさんの本を何冊も読んでいます。
ではおじいさんはどう生活してどんなことを考えているんだろう?と思うのです。
そうしてこの本を見つけました。
「自分がおじいさんになるということ」
過去にこの勢古浩爾さんの本が好きでした。「定年後のリアル」はシリーズで何冊か出ていて読みました。
文中で実名をあげてバッサバッサと切り捨てていくんです。このあいだ私はブログで「格安料金のプ◯ージュ」と書きましたが、勢古さんはそんなふうに伏せ字を使わず実名で切り捨てます。潔すぎて小気味良くて気持ちがいい。笑っちゃうくらいに。
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勢古さんは1947年生まれ。洋書輸入会社に34年勤務の後、2006年に退社。その後、本を出しています。
ところが2018年、脳梗塞に見舞われました。私はとても心配しました。同時にああこれでもう勢古さんの本には出会えないのか、とがっかりしました。
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ところが今回この本を見つけました。嬉しかった‼️2021年に出版されています。相変わらずお元気な書き方で。
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ちなみにこの本の目次を取り上げると次のようです。
< 第1章 >
「生きているだけで楽しい」という老年
勢古さんほ脳梗塞を体験してーーー
「死の側からの反照として生を考えたとき、永遠に暗く冷たく静かな死の世界に比べれば、明るく温かく動的なこの世界は断然いい。つまり生きていることははるかにいい、と思われた。感覚としてはっきり感じられた」
「ただ生きているだけで楽しいんだよという感覚を本当に手に入れたと思ったのである」
死を間近に見た人の言葉だから説得力がありますね。
< 第2章 >
それでもやはり健康一番、お金は二番
< 第3章 >
ワクワク自転車、ウキウキ歩き
・ 定年退職後はほぼ毎日ママチャリにのっているそうです。
・ 伊藤礼の「大東京ぐるぐる自転車」の紹介もあります。
・ NHK・BSの自転車番組「チャリダー」も好きらしいです。
< 第4章 >
またときめきの奈良へひとり旅
・ 奈良が好きで退職後は年2回、計20回奈良へひとり旅を。旅はひとりがいちばんいいと言います。
・ 21歳のとき、大学を1年間休学して欧州ヒッチハイクをしたことも書かれています。
< 第5章 >
映画と写真と絵画と
< 第6章 >
喫茶店で音楽を聴きながら外を見るのが好きだ
・ 中島みゆき(私も大好き)の「ベスト10」を勝手に作ってます。
< 第7章 >
死ぬまで読書
・ ロバート・パーカー、スティーブン・ハンター、ジェフリー・アーチャー、スティーブン・キング、マイクル・コナーズ、山本周五郎、司馬遼太郎、藤沢周平、北方謙三、長谷川卓、、、、、今村翔吾、古川ロッパ、最果タヒ、若竹千佐子、群ようこ、ヘニング・マンケル・・・・・いっぱいすぎて書けません。
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勢古さん、健康に気をつけてこれからも本を出してください。